想像のはるか上をいく、おそろしい本だった。母から医学部に行くことを強いられた娘が、9浪の果てに母を殺した実際の事件を追ったルポルタージュ。筆者は27歳の齋藤彩さん。獄中の娘と手紙のやり取りを重ねて事件の奥行きを描くんだけど、いびつな母娘関係が壮絶。例えば医学部合格への偏差値が68で、 pic.twitter.com/wwG42UCzKv
— 編集者の阪上 (@hanjouteiooba) 2023年1月29日
模試の結果「合格には偏差値が10足りない」となると、母が鉄パイプで「偏差値が足りないから、10発」と娘を殴る。娘が男子とデートをすれば、娘になりすまして母が男子生徒にメールを送って別れさせる。それが30歳近くまで続いた果ての、殺人…。救いはないが、家族とは何かを考えざるを得ない一冊。
— 編集者の阪上 (@hanjouteiooba) 2023年1月29日
関心のある方はぜひ読んでみてください。「90点台でも怒られる小学生時代」から「母にスマホを壊される成人後の生活」まで悲壮なエピソードの連続なんですが、読後は「子供に求める母・多くを求めない母」は何が違うのかを考えざるを得ない、事件本であり家族本です。https://t.co/QrSaZniwRt
— 編集者の阪上 (@hanjouteiooba) 2023年1月29日